香川県内企業・財団の取組

小豆島産のオリーブオイルで加工した新素材の[オリーブレザー]で自社ブランド『WOGNA(ヲグナ)』を全国展開(エールック株式会社)

新かがわ中小企業応援ファンド等事業を活用

質感と艶のある[オリーブレザー]で高品質な製品を一貫生産

「手袋の町」東かがわ市で、バック・小物等の製造業を営むエールック(株)。

約80年前に手袋工場として創業したが、昭和40年代、手袋の輸出環境の悪化に伴い、内需向け分野への転換を図り現在に至っている。

これまで主に有名ブランドのOEM生産が中心であったが、今回、開発した新素材[オリーブレザー]を使った商品で自社ブランド『WOGNA』を立ち上げ、優れた品質と飽きの来ないデザインで注目されている。

「OEMで有名ブランド商品も手がけてきましたが、せっかく良いものを作ってもエールック(株)という社名が表に出ることはありません。もし、店頭に並んでいる商品に当社の名がついていれば、スタッフのやる気や誇りが増すでしょう」と同社の長田専務。

また、OEM生産では相手先の都合で生産品目や生産量が変動することから、生産設備が効率的に稼働できないほか、価格の決定権もないことから安定した経営も望めない。

そこで、長年培ってきた独自の技術を生かして、地域の特色を打ち出した自社ブランドを立ち上げようと考えた。

▲『WOGNA』製品につけるブランドタグ。地元白鳥神社にゆかりのあるヤマトタケルノミコトの幼少名「ヲグナ」からつけた

製造から販売までを成功させる鍵は商品開発と見本市等でのPR

コンセプトは高品質な商品を長く使ってもらう『スローファッション』。デザインから製造・販売までを一貫して香川県で手がける『メイド・イン・かがわ』ブランドを目指した。

素材は小豆島の特産品のオリーブオイルを使った新素材「オリーブレザー」。

「新しい素材を開発しようとすると、皮革メーカーは嫌がる場合が多いのですが、20年以上取引のある事業者が快く引き受けてくれたことは大きかったです」(長田専務)。

使用するオリーブオイルはエキストラバージンオイル。ラム肉の匂い消しなどにも使用され、皮革独特の匂いがまろやかになる効果があるという。

「オリーブレザー」はヌメ革のセミハードタイプと、薄くて柔らかいソフトタイプの2種類。いずれも小豆島の(有)井上誠耕園で作られたエキストラバージンオイルで丁寧になめしてあり、しっとりとした質感とエレガントな艶が特徴である。

今回はシンプルなデザインのバッグに、これらとコーディネートできる財布やメガネケースなども発表。ターゲットは都市部で働く女性で、内部のポケットなどにもさまざまな工夫が施されている。

ブランドイメージの確立に必要なものは、優れたデザインや品質とともに、商品が持つストーリー性。「『WOGNA』も小豆島のオリーブオイルを使った素材で、一貫して香川で作っているというストーリー性が評価されています」と長田専務。

商品にはすべて『Made in KAGAWA JAPAN』と記載されている。

助成金を利用して試作品を東京ギフトショーなどにも出展。「多くの百貨店やセレクトショップのバイヤーから高い評価をいただき、新たな取引のきっかけとなりました。」(同)

今でも全国からの引き合いが後を絶たない。

▲素材の質の良さや上品な艶が際立つ[オリーブレザー]。メンテナンスクリームも開発中
▲バッグと同素材で作った財布・ペンケース・名刺入れ。バッグには小物を収納できる専用ポケットもついている

自社ブランドの生産を増やして全国に『WOGNA』を浸透させたい

現在、全国で約30店舗を展開する大手バッグ専門店”モリタバッグ”と[オリーブレザー]を使用した新商品の共同開発を進めている。

「これからもこだわりのものづくりでファンを増やしたいですね」と長田専務。

5年後には自社ブランドの生産比率を3割にまで引き上げることが目標。実現に向けて、これまで手薄となっていた販売面でのノウハウの蓄積やスタッフの育成に力を入れる。

将来は『WOGNA』を香川から世界に向けて発信したいと考えている。

▲倉敷の帆布とオリーブレザーのコラボ。シンプルなデザインが好評
▲『WOGNA』は40~60代の女性をターゲットにしたバッグを展開していく
▲皮革の型抜きから縫製までベテランのスタッフが仕上げていく

エールック株式会社

会社概要

所在地 東かがわ市川東823
電話 0879-25-1133
URL https://www.a-look.jp
従業員数 45名
資本金 30,000千円
採択年度 平成25年度